『ふ』 封蝋 ふうろう

後悔は必ずやって来る
それは決まった儀式のように わたしのココロを苦しめる

切ったばかりの電話を見つめ わたしは最後の涙をこぼす
今なら貴方に悟られずに ゆっくりと泣くことができるから

云わないはずのコトバばかりが わたしのココロを通り抜ける
貴方のココロにつきささり 傷をつけたに違いないコトバ 

わたしはそれを知っているのに

それでもコトバは止まらずに 涙とともに溢れだす
見えないはずの涙はきっと 
コエを伝って 貴方のココロまで濡らす

ワタシハ ソレヲ シッテイルノニ

貴方は濡れて傷ついた ココロの痛みを悟られぬように
わたしに還すためだけの コトバを探してくれている
その気遣い故の沈黙さえ わたしには永遠の苦しみとなる

永遠の刻に耐えられず 
わたしはひとこと
ゴメンナサイの コトバを最後に沈黙をする


やがて涙が乾いたあとに散らばっているのは
伝えるはずだったわたしのココロ

慎重に選んだコトバたちなのに 
行き場を失い飛び交うばかり


今は使えないそのコトバたちを
封筒の中に仕舞いこみ 
紅い封蝋で封をする
貴方のナマエの封印を押し
ココロのおくに保管する

今は冷たいわたしのココロに 僅かな温もりがもどるまで
その温もりが 封蝋を ゆっくり ゆっくり 融かすまで




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by fusyou-kumahachi | 2006-06-01 04:06 | ututu

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